知識の泉

滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)とは

発見のきっかけ、こんな症状ありますか?

痛くない中耳炎
(滲出性中耳炎)

気付きにくい

  • 発熱、耳の痛みなし
  • テレビの音量を大きくする
  • 呼んでも返事をしない
  • 耳さわりが多い

耳が痛い中耳炎
(急性中耳炎)

すぐ気付く

  • 発熱、耳が痛いと泣き出す
  • 怒りっぽくよく泣く 
  • 耳の穴から汁が出る 
  • 耳がふさがった感じがする

← いったりきたりしやすい →
※黒字は両方の症状

滲出性中耳炎とは、
・耳管(耳と鼻をつなぐ管)が詰まってしまい、中耳の周りから滲み出した水がたまった状態のこと。

粘っこい鼻水が詰まって起こる事が多いのが特徴です。
・鼻かみ出来ない乳幼児に多い。
・風邪の後の鼻すすりの多い大人にも見られる事があります。

☆要注意☆
・「自覚症状がほとんどないので、気付きにくく、放っておくと、大きな声は聞こえるけれど、小さな声や物音は聞き取りにくい『難聴』になってしまう」
・「3-4才くらいまでの小さなお子さんの場合は、言葉の発達に影響を及ぼす心配があるため、早めに適切な対処が必要」

Q. どうして子どもは中耳炎になりやすいの?
A. 耳管の形やつくりは成長するにつれて、変化してきます。徐々に中耳炎になりにくくなりますよ。

■子どもの場合
耳管が太く短く、水平の為、鼻からウイルスが入りやすいつくりの為

■大人の場合
耳管に傾斜があり、細く長く、ウイルスが鼻から入りにくいつくりの為

Q. 耳に水が入ると中耳炎になるの?
A. 違いますよ。耳の入口から奥へとつながる外耳道という耳のトンネルの間には鼓膜があるため、耳に水が入っても鼓膜の内側へ入り込むことはありません。

☆鼓膜に大きな穴が開いている方は、入る人もいますので注意!

Q. 中耳炎になったらすぐ切開した方がいいんですか?
A. 痛くない軽い中耳炎(滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん))なら、まずは鼻水サラサラの薬(去痰剤)などのお薬を飲んで治します。それでも改善せず長引く場合は、鼓膜切開や鼓膜チューブを入れることもあります。痛い中耳炎(急性中耳炎)の場合は、急ぎの治療を行うこともありますので、早目の受診をお願いします!

Q. 中耳炎がクセにならないためにはどうすればいいの?

ポイント>
実は耳管に影響する鼻水のコントロールがとても大切なんです! 
鼻水が粘っこくなると、耳管(耳と鼻をつないでいる管)が
詰まりやすくなり、鼓膜に影響してしまうからです!

A. クセにならない為にご家庭で出来ること

・鼻汁、鼻づまりは放っておかない → 鼻汁吸引をする!
・鼻をすすらない         → こまめに鼻かみをする!!
・粘っこい鼻水をサラサラにする  → 水分をしっかり摂りましょう!!!

耳鼻科からのお願い☆☆
治療が始まったら、子供が「痛い」と言わなくても次の受診日には必ず受診するようにしてくださいね。
特に痛みのない中耳炎は、見た目では分からない為、医師が治療終了だと判断するまでは、自己中断しないよう一緒に頑張りましょう!!

参考引用文献 ・病気ガみえる vol.13 耳鼻咽喉科 第1版 編集 医療情報科学研究所
・日本耳科学会 小児滲出性中耳炎診療ガイドライン作成委員会
一般向け「小児滲出性中耳炎診療ガイドライン」解説書
・「子育てハッピーアドバイス」

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首里の杜 耳鼻咽喉科